自然治癒力を引き出す犬育て。
DCCAの茂木友美です。
犬の皮膚疾患って、犬のことをよく見ている飼い主なら目につくのですぐに気付きやすいけれど、
その症状がなんなのかわからない病気でもあると思うんです。
状態しか説明できなくて、どうしてこの状態になったのかはわからない、
だから病院に行って理由を聞かずにはいられない・・・。
今回はそんな時に、もし自分で対応できるのなら、どういう考え方で対応していけばいいのかということを参考にしてみてください。
カイカイは突然に
何気に撫でていたら、赤みを発見!
毛をかき分けてみると真っ赤でした。
見ての通りです。
実は我が家にはふくる・あくび・るちあの他にもう一頭愛犬がいます。
アメブロやインスタ等のSNSを見ていただいている方はご存知かと思いますが、
ジャックラッセルのディノくんです。
ちゃんと飼い主さんがいるので、お預かりしている犬になるのですが、1歳の頃から多分その犬生の1/3は私たちと一緒にいるかと。笑
勝手に第2の母のつもりでいます。
こんなふうに考えていますので、例えばディノくんが体調悪いから預かれませんってことはありません。どんな状態でもしっかり受けとめます。
ただ、私なりのこだわりがあります。太っているのが嫌なのでダイエットをすることを承知してもらったり、ディノくんの健康のためのアドバイスはさせてもらっています。
ある日のこと。うちに来た時、何やら痒そうにしていて、お腹を見たら皮膚に炎症を起こしていました。
ディノくんにはよくあることなので、特に気にせずいつもの痒みケアをするにとどめ、4日間一緒に過ごして帰宅した次の日。
あくびの皮膚炎を見つけたのです。(上の写真)
これは、ディノくんと同じ症状。
その時、気づきました。
ディノくんの皮膚炎は感染性のものだったと。
感染性皮膚炎は怖い? 感染性というと皆さん過剰に反応してしまうでしょうが、 一緒に過ごしていても感染しない犬がほとんどなんです。 なぜなら、いくら感染性の病気といえども誰彼構わず感染するわけではないからです。 病原菌も相手を選ぶわけです。 居心地のいい身体を。 あくびが常に私のケアが必要な犬だというのは、ここなんです。 何年もかけて健康体に導いてきてもなお、免疫の低さは一般的な犬と比べ物にならないくらい低い。 これまでも必ずといっていいほど数々の感染症をもらってきました。 そして、感染すると誰よりも強く反応してしまいます。 今回もあっという間に全身に広がりました。 こんな感じのハゲが全身に転々とできました。 真っ赤な炎症を抑えられているのは、ケアを行っているからです。 毎日ものすごい量の毛が抜け落ちます。 こう書くとやっぱり怖いとなってしまいますよね。 でも!違います。 怖いのは、どうしてこんなことが起こるのかわからないからです。
対処していくには 皮膚炎にもいろいろあります。 大体の検討をつけて対処していくより他ありません。 今回は大量の毛が抜け落ちてハゲができるというもの。 感染性ということもあり、 すぐに皮膚糸状菌症かも? と思いました。 そう想定できたら、とりあえず他のものかもしれないけれど、思い当たった症状に対応するケアをしていきます。 接触感染といえどもべったりくっついていたわけではないので、 そこから導き出せる予想は・・・きっと!ディノくんの毛。 と思い、すぐに掃除開始。 あとは、皮膚が熱を持たないように散歩のたびに手作り石鹸で洗い、乾かし清潔にする。 これ、大型犬は意外と大変。笑 痒そうにしている時には、ハーブティでケアしました。 使ったのはグリーンティ。 そう。緑茶です。 それに加えて必要なのは、内側からのケア。 もともと免疫が低いといえど・・・きっといつもよりさらに弱っていたんだろうな、と想定し、 ごはんにハーブをプラスし、いつもよりも食材にも気を遣います。 2週間が過ぎ、抜け落ちる毛がなくなってきたことからも、多分、予測した症状で当たっていたのではないかと思っています。 また、弱っている時というのは、他の持病をも引き出させてしまいます。 ですので、良くなってきたと安心してすぐに普通の生活に戻したりせず、愛犬の様子をよく観察しておくことが重要になってきます。 もちろん症状が出たらすぐに病院!は間違いではありません。 ですが、対処療法しかしてもらえない病院だった場合、実は長引かせるだけになってしまうことが多いのが皮膚疾患なんです。 カイカイなど皮膚症状には、ある程度の飼い主の知識も絶対必要です。 医師と話すにも、飼い主に知識があるのとそうでないのとでは、医師の話の受けとめ方が違います。 要点だけ覚えて帰る。→ 〇〇という症状です。この薬を飲んでください。 原因を聞いていたとしても、帰宅したら忘れてしまっている・・・。 そんなことがないようにしたいですね。 気を付けること。 感染性の病気への恐怖。 この過剰反応はどうかと思うのです。 もちろん怖くないとは言い切れません。 そのために愛犬を守る術は、ワクチンや感染源となる他犬との接触を避けることだけでしょうか。 本当に愛犬を守る術というのは、飼い主の知識と愛犬の免疫力、自然治癒力。 ここを深めていくことになるのではないか、そう思って私は愛犬たちと暮らしています。 疑問を持った時こそ選択を。気になった時こそ自分の直感を信じてくださいね。 ご愛犬の健康寿命を延ばして幸せな生活を送れるように願っております。 茂木友美